未来の超大陸「パンゲア・ウルティマ」に人類は立つことが出来るのか。

私は未来SFが好きだ。

2002年公開の秀作「タイム・マシン」では、主人公が近未来から遠未来へ飛び立つシーンが描かれている。

光の速さで時が過ぎるにつれ、大地は風化し、まったく新しい世界へと姿かたちを変えていく。
それは、中二病の著者には何とも言えない「ロマン」であった。

しかし、そんな夢見がちな大学生(※当時)の妄想のような仮説がある事をご存じだろうか。

その名を「パンゲア・ウルティマ」という。

世界的な大陸変動の末に私たち人類は生きているのだろうか。
人類の生存可能性を検証した。

そもパンゲア・ウルティマとは何か。

引用:©speculativeevolution.wikia.com

「パンゲア・ウルティマ」とは、来たる2億5000年後に形成されるという『超大陸』の名前。
「最後のパンゲア」という意味を持つ。当初クリスチャン・スコセッシが提唱したとされる。(出典・Pangaea Ultima

「パンゲア大陸」といえば重症中二病の読者には聞きなじみの人も多いと思う。

さかのぼること2億5000年前に存在したという「パンゲア大陸」。それに似た超大陸がまた、形成されるというのだ。

そもそも「超大陸」とは。

「超大陸」と言われてもピンとこない読者のために、少しだけ解説をしておこう。

ここでいう超大陸(英語ではSupercontinent)とは、現在存在する複数の大陸(アメリカ大陸、ユーラシア大陸など)が繋がり、一つの大陸を形成する姿を指す。

地動説により知られている「大陸移動」のいち形態と考えればいい。

先に例を挙げた「パンゲア」をはじめ、複数の超大陸が定義されている。

超大陸 – Wikipediaより

過去、数億年単位で姿を現してきた「超大陸」。
その次なる姿が「パンゲア・ウルティマ」だというのだ。

パンゲア・ウルティマの世界

 

引用:©www.bloodyloud.com

2億年を超える想像もできない途方もない時間。
遥か未来の世界はどのような姿をしているのだろうか。
人類はその時、生きていけるのだろうか。

太陽の成長による気候変動

太陽の寿命は100億年と言われ、既にその内45億年を経過したと言われる。
太陽に代表される赤色恒星は一生を通じ少しずつ成長し、地球に降り注ぐ熱や宇宙線はその強度を増すと考えられる。

人類による地球の環境破壊が緩和され、オゾン層がその役目をまだ果たしていたとしても、温暖化は進み地球全体が亜熱帯化しているはずだ。

海洋地域では毎日のように嵐が起こり、現在の「ゲリラ豪雨」が雀の涙に感じるような、大豪雨の世界になっているかもしれない。

火山活動の活性化

大陸はとても静かに、しかし着実に移動する。
その間発生する膨大なエネルギーは地殻内外に蓄積され、その一端が火山活動として地表に姿を現すはずだ。

地殻同士の圧力により溶けだした岩石は数千℃を超えるマグマとなり、大地を切り裂いては血潮のように吹き出す。

世界中の陸地が一堂に会する「パンゲア・ウルティマ」では、いたるところで火山被害が発生する可能性があることは、容易に想像できる。

超・温室効果の世界

太陽の接近による宇宙線の増大と火山活動による火山ガスは、一つの最悪のシナリオを導く。

それは「温室効果」。

地上の動植物は死に絶え、陸地には砂漠が広がり、世界は「灼熱地獄」と化してしまう。
ある予測では「104℉~158℉まで気温が上昇する」と言われる。(摂氏にして40℃~70℃)。

「大陸の移動」と一口に言っても、その実情は「地殻変動」に他ならない。
急激なものではないにしろ、今挙げた以外にも様々な「天変地異」が発生するだろうことは想像に難くない。

では、私たちの生き残る道は無いのだろうか。

2億5000年後の人類たちへ

母なる地球が地獄のようにさえ感じる「パンゲア・ウルティマ」の世界。
絶望的なこの世界を生き残るにはどうすればよいのだろうか。

名作とも言われる世紀末作品を参考に検討してみた。

1. 海中都市の建設

地上は荒廃し生物の住まう余地はない。
人々は生き残るために、水中に都市を建設しその中での生活を余儀なくされる。
空白の100年の末地上を追われた魚人族のように、陽樹イヴに守られた「魚人島」を作るのだ。

幸い太陽熱はある程度の深度にも届くので、温度と日照は確保できるし、何よりも太陽光発電による電力を得ることができる。

また、海中であれば飲料水(海水からの蒸留)、ミネラル(海水から抽出)、酸素(水を電気分解)を入手することができるため、生存の可能性は限りなく高くなる。

海中都市へ植物を導入することが出来れば、「海中の植物」による酸素生成も不可能ではないと思われる。

2.地底世界の開発

「黒い月」すら失ったリリンには多大な労力となってしまうが、地中に世界を築くことも考えられるだろう。

しかし、地中では適切な生存環境は得られないかもしれない。
地中では高温多湿・高圧になるという。
地上ですら高温地帯と変化している場合、地下空間はさらに過酷な環境となっている可能性もある。

なお、地下空間が建設成功するとすれば、ジオフロントのような巨大空間ではなく、モグラの穴のような毛細構造だろうと考えられる。

3.新たな新天地を求める旅へ

心を躍らせる未来系SFにはもはや鉄板ともいえる設定。
ジオンやザフト然り、ディスクロージャーウイルス然り。

問題は、太陽系が既に生存に適していないかも知れない、ことである。

播種船・シドニアよろしく、外宇宙に飛び出すしかないのかもしれない。

我々は「パンゲア・ウルティマ」に立つことが出来るか

その問いは、限りなく不可能に近いと考えなければならない。

第三次大戦による核の脅威ならともかく、敵が太陽ともなれば致し方ない。

それまでに人類の文明が発達し、第二宇宙力を振り切れることを願うしかないのだ。

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